【書評】反応しない練習 あらゆる悩みが消えていくブッダの超・合理的な「考え方」 草薙龍瞬 (著)

書評

「お役に立てればよし」

前から不思議でした。
「人は人。自分は自分」
という考えを極めていったら、
他の人に興味が無くなってしまうのではないかと。
助けたいとも思わなくなるのではないかと。

この本で語られているブッダの考えは
もっと柔軟で合理的で、ある意味
帯に書かれているように「超クール」でした。

「モテたい」とか「お金を得たい」というような欲望でも、
それによってやる気が出て頑張れるならよし。
苦しみが生まれるなら何とかしましょう。
というように、
「え、それでいいのか」とちょっと驚きをもって読みました。

実家にいると、
やや認知症気味の祖母が
「子供取り返して来や。あんたの子やろ」
と毎日のようにおっしゃいます。
(離婚後、子供は父親と暮らしている)

最初は、状況や自分の気持ちを説明していましたが
祖母は忘れてしまうので、また次の日には同じテンションで
同じセリフをおっしゃるので

「何回も言わすなや!一回で覚えろや!」

はい。ブチ切れました。
バリバリ「反応」しています。

この本には反応してしまう時の対処として
・反応していることを認識する
・身体の感覚を意識する
などなど、一見
「それができたら苦労せんがな」
と言いたいようなメソッドが書かれていますが
確かにちょっとずつ上達はする気がする。

だからタイトルでも「練習」なのね。
いきなりできるわけじゃないのね。
リアルタイムで妙に納得する読後感でした。

このような書評が、どなたかのお役に立てるならよし。

(画像は 楽天ブックス より)

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